彼女の生き様に『沢山の勇気をいただきました』
2009年7月28日、38歳という若さで亡くなったシンガーソングライター『川村カオリ』さん。
あれから3年。
彼女のブログには、今もファンから多くのメッセージが届いている事をご存知だろうか。
『乳がん』という病と闘いながら、亡くなる直前までライブを続けた彼女。
その生き様は、亡くなった後も多くの人達に勇気を与え続けています。
『どうかブログを削除しないでください』ファンから殺到
彼女が亡くなった日には約10'000ものコメントが殺到しましたが、
「ブログを削除しないで」との声が多く、今もスタッフや関係者により管理が続けられています。
彼女の誕生日であり、11年ぶりのソロライブを行った1月23日。
彼女の最後のライブを行った5月5日。
彼女が亡くなった7月28日。
今も多くのファンに勇気を与え続ける彼女の歌。
彼女のブログには、毎日沢山のメッセージコメントが寄せられています。
■自ら癌である事を公表した彼女の生き様
自分が27歳の時、母親が乳がんで亡くなった。」
「自分は33歳で乳がんになった。怖さを知っていたはずなのに、検診に行かなかった事をすごく後悔している。」
「全身には杭を打たれているような痛みが、一日中走っている。」
「まだまだやりたい事がたくさんある。」
「るちあ(当時7歳の娘)を残して死ねない。」
「治ったよって報告をちゃんとしてあげたいな。って。」
「自分の人生なんだけど、自分どうでもいいや、って。人の為に生きてたい。」
「人に残せるものって何だろうな、とか。」
「娘もそうだけど、何を伝えてあげれるんだろう。とか。」
「ステージに立ちたい。唄歌いたい。」
「今が無いと明日も無いので。」
「やっぱり今を一生懸命生きられる事っていうのが、凄く大切な事で。」
「頑張ったら頑張った分だけご褒美っていうのは帰ってくるものだと思うし。」
「色んな事経験したいな、と思うし。」
「自分の娘や孫に色んな事を教えてあげれる、おばあちゃんになりたいなあ。と。」
激しい痛みと闘いながらも、
抗がん剤を打ちながら富士山を登りきったり、倒れる直前まで3時間のライブを行った彼女。
るちあ(娘)がいなかったら、ここまで頑張れなかった。強くなかった。
と、当時の彼女は語っていました。
22歳でとつぜん芸能界を引退し、それ以降15年封印してきたデビュー曲『ZOO』を彼女は歌った。どんな心境の変化があったのか。
最初ずっとクヨクヨしていて、自分の人生に裏切られた感じしました。」
「癌である事を受け入れる事ができなくて、癌である事が納得がいかなかった。」
「やっぱり4年、一生懸命生きてきたし、人として胸を張って生きてきたつもりだったし、ご褒美を貰えるんならまだしも、まさかこんな風になるとは。って。」
「そんな自分に光をくれた言葉が、「Let It Be」ありのままに。」(The Beatlesより)
「そっか、ありのままでいいんだ。って」
「ロックがどうとか、サウンドがどうとかじゃなくて、人に伝わる歌を歌いたいって気持ちが、もうあったの。」
「18歳の私が言う「愛をください」と、今の私が言う「愛をください」じゃたぶん、全然意味が違う。」
「"愛"っていう言葉一つに、あんなにたくさん意味があるとは思わなかったし。あの当時の自分は。」
かつて「Let it be」から勇気をもらったように、
「愛をください」で様々な事を伝えたい。
愛娘るちあちゃんも一番好きだという『ZOO』を、彼女は歌いました。
●著名人からのコメント
●布袋寅泰
「君の戦う姿がどれだけたくさんの人々に勇気を与えたことでしょう」
「その命の灯火はいつまでも消えることなく、人々の心の中で熱く燃え続けるでしょう。」
「君の勇敢な生き方に心から拍手を送らせてください」
「君は素晴らしい人でした。本当に、本当に素晴らしかった」
●吉川晃司
「本当は怖かったろうに、痛かったろうに。止めてやれれば、まだ近くに居たかもしれない。デッカいステージだって、造ってやれなくてゴメン」
「これからも、伝えてゆくよ。おまえに本物の勇気見せられちまったからには、俺達も明日から今まで以上に笑顔作って頑張らな、格好悪いね」
「川村カオリ。永久の同志。君の生き様、見事だった! 知ってる奴(やつ)は、絶対に忘れない」
☆川村カオリさんが愛娘に宛てたメッセージ
ママまた悪い虫が入っちゃった。いつも寝ててごめんね。
ママ…ずっと言いたい事があったんだ。
病気になってごめんね。
休みの日に、公園に行ったり、走ったり、騒いだり、してほしいこと、いっぱいしてあげられなくて、ごめんね。
ママの子供に生まれてよかったと言ってくれた日。ママは泣きました。
ママは歌うよ。これからもずっと。伝えたい事があるから。
これからも、歌っていいですか?
初恋はいつなんだろうね。ママに教えてくれるかな。
どんな仕事につくのかな。何でもいいよ。あなたが楽しいと思えるなら。
何歳で結婚するのかな。どんな母親になるのかな。
あなたの事を考えていると、時間があっという間に過ぎていく。
あなたと2人で居られた時間はママの宝物です。
ママね、あなたが生まれてきてくれて良かった。
ママにたくさんの事を教えてくれてありがとう。
ママの子供になってくれてありがとう。
『MY SWEET HOME ~君に伝えたいこと~』
当時のテレビ放送より引用。
。。。彼女の最後のアルバム「K」には、『Remember?17歳の君へ?』という愛する娘に宛てた曲もあります。
最後の最後まで、倒れる直前までステージに立ち続けた川村カオリさん。
彼女の左胸を奪った乳がん。
自ら手術後の写真をエッセイに掲載し、世の女性に乳がんの恐ろしさを伝えた彼女。
あまり知られていないのかもしれませんが、女性の20人に一人は乳がんになる可能性があるとされています。
一人でも多くの女性に、検診に足を運んでもらえたら、幸いです。
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